『上下2段動詞の語根』

たけ(tk)GGB03124@nifty.ne.jp談話室

2000-07-08(土):公開
1999/12/05 :ニフティ(nifty:FNIHONGO/MES/09/1520)で議論していた。

まず、ちょっとした冗談から・・。 平安時代の下2段や上2段は現代では下1段、上1段になっている。「u」 →「i」と変化しているので、それをさかのぼると、すべて「u」で構成さ れた《中1段活用》になる。 中1段活用 上2段活用 上1段活用 起くない 起きない 起きない 起くます 起きます 起きます 起く 起く 起きる 起くる人 起くる人 起きる人 起くれば 起くれば 起きれば 起くよ 起きよ 起きろ 冗談終わり・・ 上2段と下2段の違いは、語根の最後の音の違いにある。語根の最後の母 音が「o」なら「i」の上2段になり、「a」なら「e」の下2段になる。 『ことばと文字』 p.98 に『「る」「す」による派生形』というリストが ある。それに若干補充して次に掲げる。 【下2段+(ら)→4段】 意味 想定語根 下2段 4段(ら) 上がる aga agenai agaranai 当たる ata atenai ataranai 懸かる kaka kakenai kakaranai 替わる kaha kahenai kaharanai 曲がる maga magenai magaranai 閉める sima simenai simaranai(+) 詰める tuma tumenai tumaranai(+) 迫る sema semenai semaranai(+) 終える woha wohenai woharanai(+) −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 【下2段+(さ)→4段】 意味 想定語根 下2段 4段(さ) 荒れる ara arenai arasanai 枯れる kara karenai karasanai 暮れる kura kurenai kurasanai 明ける aka akenai akasanai 費える tuhiya tuhiyenai tuhiyasanai 肥える koya koyenai koyasanai(+) −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 【上2段+(さ)→4段】 意味 想定語根 上2段 4段(さ) 干 ho hinai hosanai 起きる oko okinai okosanai 落ちる oto otinai otosanai 生う oho ohinai ohosanai 降りる oro orinai orosanai −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 過す sugo? suginai sugusanai(*) 尽きる tuko? tukinai tukusanai(*) 朽ちる kuta? kutinai kutasanai(*) −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 【上2段+(ら)→4段】 意味 想定語根 上2段 4段(ら) 起きる oko okinai okoranai(+) 強いる siho sihinai sihoranai(※) −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ * (*)は例外として検討する。 * (+)と(※)はたけ(tk)が他の母音を捜して追加したもの。 ※ (※)第一母音が「o」と「u」だけでは寂しいので追加してみた。 「しほらない」は「しをらない」で「折檻する」という意味があるらし い。そこから更に「しおれる(下2)」に派生したりする。 これをみると、4段派生語の「ら」「さ」の前の母音が、下2段の場合に は全て「a」になっており、上2段の場合にはほとんど「o」になっている ことがわかる。 下2段の語根(古い語形)はほぼ完璧に「a」終わりであると見てもよい のではないか?。 上2段の場合には3個の例外がある。 上の例では、 いずれも第一母音が 「u」のものである。 「過さない(すぐさない)」は現代語では「すごさない」であるから、語 根としては 「sugo」であったとみてもよいのではないか?。 古代語の 「すぐさない」は本来の語形ではなく、「すごさない」が前の母音の「u」 に引きずられて「すぐさない」と発音されたとみるべきではないか。 同様に、「尽くさない」も「つこさない」が前の母音に引きずられて発音 が変わった可能性が考えられる。 「朽たさない(くたさない)」は現代語ではあまり使わない用法である。 「砕く」「くたばる」「くたびれる」の「くた」と同根であるとすると「k uta」が語根ということになる。「くてる」というのは何故か言いにくい。 口蓋化で「くちる」になったとか・・。 −− 他に例外的な例を捜す。 「延びない」は「延ばさない」からみて語根は「noba」であり、「の べない」となる。「のべない」が言語的な意味の「述べない」に特化したの で、一般的な意味の「延べない」が母音交替で「延びない」になったのでは ないか?。 延びる nobo? nobinai nobasanai −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 延べない noba nobenai nobasanai −− 「染みない(しみない、 上1)」は4段からの変化らしい。 「染める」関係の語形は、「そめない(下2)」 「そまない (4段)」 「しめない(下2)」「しまない(4段)」と非常に不安定である。#01311、 #01329 で延べたように「そめ←染→セン」は中国語からの借用語である可 能性が高いのではないか?。 染みない simo? siminai −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 染まない sima simanai 染めない sima simenai 染まない soma somanai 染めない soma somenai somaranai 凍みない simo(霜) siminai 「simo(霜)」→「凍みない(上2)」→「染みない(上1)」のよう に、「凍みない」が《冷たさが侵入する》の意味を持つことから、《侵入す る》→《色が侵入する》という意味に拡大され、「染みない」と混用される ようになったのではないか?。 −− 「足りない(上1)」は「足らない(4段)」かの変化らしい。「飽きない」 も同じく4段からの変化であって、上二段からの変化ではない。 足りない taro? tarinai tarasanai 足らない tara taranai tarasanai 飽きる ako? akinai 飽きる aka akanai −− 「老いる(上2)」は「親」と同根とすると例外となるが、古語辞典には 「オヨシオ(老男)・オヨスゲなどのオヨと同根」とあるので、語根として は「oyo」である。 老いない oyo oyinai 老いない oya(親)? oyinai 「オヨシオ(老男)」は「老よす(4段)」の連体形と思われるので、次 のものを追加できる。 【上2段+(さ)→4段】 意味 想定語根 上2段 4段(さ) 老いない oyo oyinai oyosanai −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ −− 「悔いない」は「悔やむ」からみると「kuya」の様にもみえるが、今 問題にしている「る」「す」の語尾ではない。 「悔やむ」= 「悔い」+ 「病む」なら、語根としての「kuya」は気にしなくてもよいことになる。 語根が「kuyo」だとすると、「くよくよする」と同根ということになる。 悔いない kuyo kuyinai 悔やむ kuya? kuyinai kuyamanai

- FNIHONGO MES( 9):【日本語学】--- 日本語研究・方言・言語学 99/12/06 - 01520/01522 GGB03124 たけ(tk) 《中1段活用》。(^_^;) ( 9) 99/12/05 16:07 01497へのコメント 川と道 さん、こんにちは、熊谷です。レスありがとうございました。 たけ(tk)はあるトンデモ説を妄想している最中なので批判しますね。 》---------------------------------------------------- 》(1)基本形は、四段は子音終止、上二・下二は母音u終止である。 》 例 四段 サク sak 》 上二・下二 ナグ nagu 》(2)各活用形は、上の基本形に次の母音を接尾したものである。 》 未然形 a(四段) 》 i(上二・下二) 》 連用形 i 》 終止形 》 連体形 u 》 已然形 ai (a+i) …乙類Iに変化 》 命令形 ia (i+a) …甲類eに変化 》----------------------------------------------------- (1)四段は子音終止。これはよいです。 (2)上二・下二は母音u終止である。これだと「凪ぐ(上二)」と「投 ぐ(下二)」との区別がでてこないのではないか?。 (3)未然形でa(四段)とi(上二・下二)の違いがでてくるのは何故 か?。 (4)各活用形は、上の基本形に次の母音を接尾したものである。とすると 未然形 nagui(上二・下二) 連用形 nagui 終止形 nagu 連体形 naguu 已然形 naguai (a+i) …乙類Iに変化 命令形 naguia (i+a) …甲類eに変化 となるが、「uai」「uia」が「乙類I」「甲類e」の原形と いうことになるのか?。 −− 以下は妄想なので、冗談として聞いてください。 平安時代の下2段や上2段は現代では下1段、上1段になっている。「u」 →「i」と変化しているので、それをさかのぼると、すべて「u」で構成さ れた《中1段活用》になる。 中1段活用 上2段活用 上1段活用 起くない 起きない 起きない 起くます 起きます 起きます 起く 起く 起きる 起くる人 起くる人 起きる人 起くれば 起くれば 起きれば 起くよ 起きよ 起きろ 上2段と下2段の違いは、語根の最後の音の違いにある。語根の最後の母 音が「o」なら「i」の上2段になり、「a」なら「e」の下2段になる。 「凪ぎ(上二)」 nago(和)+u → nagi 「投げ(下二)」 naga(長)+u → nage 「起き(上二)」 oko(起) +u → oki 「飽き(上一)」 ako(?) +u → aki 「開け(下二)」 aka(赤) +u → ake 「褪せ(下二)」 asa(浅) +u → ase * 参考。『ことばと文字』p.100。 太古(縄文時代を想定)の日本語には「i」「e」はなく、「a、u、o」 で構成されていた。「i」「e」は上記の語尾変化(語尾の二重母音の単母 音化)もしくは、外来語の受容に伴って発生した。 4段活用は、5母音が完成した後に、上下2段活用よりも後に発生したも のであり、主として外来語の受容に伴って発達した活用である。4段の子音 終止という発想は、母音終わりの本来の日本語からはでてこない。しかし、 中国、韓語ともに子音終止の言語であり、それらの借用に伴って子音終止の 理解がうまれ、子音終止+4母音という活用が発生した。 参考↓ 》- FREKIJ MES( 2):【古代】古代の謎を解く/先史〜飛鳥・奈良 99/08/07 - 》02640/02640 GGB03124 熊谷秀武 八母音が消えた理由(上二段活用) 》( 2) 99/08/01 23:19 02620へのコメント 熊 谷 秀 武 http://member.nifty.ne.jp/take_tk
01523/01523 GGB0312 たけ(tk) RE:《中1段活用》。(^_^;) ( 9) 99/12/05 19:08 01520へのコメント 》 (4)各活用形は、上の基本形に次の母音を接尾したものである。とすると 》 ・・・ 》 となるが、「uai」「uia」が「乙類I」「甲類e」の原形と 》 いうことになるのか?。 この部分は撤回します。 》已然形 nagu-ai→ nagurE(rはuaの母音連続 》 を回避する介入子音) という説明がありました。失礼しました。 −− ついでですが、もう一つ批判を追加しておきます。接尾(i,u,ai, ia)の意味がわからないです。単に「乙類I」「甲類e」を、それらの推 定原形の「ai」「ia」に置き換えただけのように思えます。 それに対して、 》 「起き(上二)」 oko(起) +u → oki の場合には「得(u)る」が名詞語根の後に付加したことになる。「得る」 は「える」の下2段とされるが、「うる」の《中1段》を古形として想定し うる。「oko(起こった状態)を得る」という意味の動詞、ということに なる。同様に、「nago(平穏な状態)を得る」→「凪ぎ」、「naga (長い状態)を得る」→「投げ」となる。 起くない oko + 得(u)ない 起くます oko + 得(u)ます 起く oko + 得(u)。 起くる人 oko + 得(u)る人 起くれば oko + 得(u)れば 起くよ oko + 得(u)よ。 * 「oko(起こった状態)にする」→「起こす」。 * 「naga(長い状態) にする」→「流す」。 熊 谷 秀 武 http://member.nifty.ne.jp/take_tk
01530/01531 GGB0124 たけ(tk) RE:《中1段活用》。(^_^;) ( 9) 99/12/11 14:52 01520へのコメント #01529 都市牛利さん 》中一段活用のご発想についてよく理解していませんでしたので発言を削除 》いたします. それは残念、理解しなけりゃ発言できないというようなものじゃなさそう な気もするし、あらぬ方向に話が進んでも面白いんだけど・・。たけ(tk)の 考えもまとまっていませんです。 》 4段活用は、5母音が完成した後に、上下2段活用よりも後に発生した の部分も、一週間経ったら考えが違ってきた。 1 4段活用の動詞は、語根じたいが、もともと動詞的な意味のものが多 い。会う、行く、切る、浮く、向く、張る。それに対して、上下2段の 語根は名詞的なので、上下2段より後に活用が生じたというのはおかし い。したがって、上下2段の活用と4段の活用とは同時に、5母音の発 生と同時に、発生したのではないか。 * 前説は、『ことばと文字』p.102 の『四段以前に、この上二段と 下二段が中心的な動詞であったのではないか』という木田章義さん の見解と同じだった。 2 5母音の発生以前は、これらの単語の語根はu終わりで、活用してい なかったのではないか。もしくは、否定形だけaになるといった活用だ ったのではないか?。 》の場合には「得(u)る」が名詞語根の後に付加したことになる。 3 4段のu終わりは「動詞」の符号であり、上下2段のuも「動詞化符 号」としてつけられたのではないか。 4 「得る」は下2段で活用するので、 「a+u」に遡ることになる。 「a(存在する状態)+u(動詞化符号)」で「得る」になったことに なる。したがって、「u」と「得る」とイコールではない。 5 ただし、意味的には動詞化符号のuを「得る」の意味で考えると分か りやすい場合が多い。 熊谷 秀武 http://member.nifty.ne.jp/take_tk
01531/01531 GGB03124 たけ(tk) 上下2段と《a→e、o→i》。木田章義説 ( 9) 99/12/11 14:52 01520へのコメント 》 上2段と下2段の違いは、語根の最後の音の違いにある。語根の最後の母 》音が「o」なら「i」の上2段になり、「a」なら「e」の下2段になる。 これとよく似た木田章義さんの見解が 『ことばと文字』p.102がありまし た。(というより、この見解を前提として、たけ(tk)説を書いていた)。 おそらく、二段活用がすでにあって、その後に四段ができあがった と考えるべきであろう。つまり、四段以前に、この上二段と下二段 が中心的な動詞であったのではないか。語幹がaなら、そこからあ る機能を表すためにe2の形になり、o列音であったら、i2の形 をとった。その語幹がaであるか、oであるかは、ある種の意味の 違いによって決まったと考えるべきではないか。 しかし、ここで木田さんが言っている語幹のa,oというのは、「語尾の前 の母音による分類」(p.90)からの発展した議論なので、たけ(tk)説の「語 根の最後の音」とは異なっています。 語尾の前の母音↓ ↓語根の最後の母音 ↓ ↓ 「凪ぎ(上二)」 nago(和)+u → nagi 「投げ(下二)」 naga(長)+u → nage 熊谷 秀武 http://member.nifty.ne.jp/take_tk
01533/01533 GGB03124 たけ(tk) 《中1段活用》上下2段の語根 ( 9) 99/12/12 01:50 01520へのコメント 》 上2段と下2段の違いは、語根の最後の音の違いにある。語根の最後の母 》音が「o」なら「i」の上2段になり、「a」なら「e」の下2段になる。 下2段の語根の最後の母音を「a」、上2段を「o」と想定したのですが、 次のような「証明」ではどうでしょうか?。 『ことばと文字』 p.98 に『「る」「す」による派生形』というリストが あります。 【下2段+(ら)→4段】 意味 想定語根 下2段 4段(ら) 上がる aga agenai agaranai 当たる ata atenai ataranai 懸かる kaka kakenai kakaranai 替わる kaha kahenai kaharanai 曲がる maga magenai magaranai 閉める sima simenai simaranai(+) 詰める tuma tumenai tumaranai(+) 迫る sema semenai semaranai(+) 終える woha wohenai woharanai(+) −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 【下2段+(さ)→4段】 意味 想定語根 下2段 4段(さ) 荒れる ara arenai arasanai 枯れる kara karenai karasanai 暮れる kura kurenai kurasanai 明ける aka akenai akasanai 費える tuhiya tuhiyenai tuhiyasanai 肥える koya koyenai koyasanai(+) −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 【上2段+(さ)→4段】 意味 想定語根 上2段 4段(さ) 干 ho hinai hosanai 起きる oko okinai okosanai 落ちる oto otinai otosanai 生う oho ohinai ohosanai 降りる oro orinai orosanai −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 過す sugo? suginai sugusanai(*) 尽きる tuko? tukinai tukusanai(*) 朽ちる kuta? kutinai kutasanai(*) −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 【上2段+(ら)→4段】 意味 想定語根 上2段 4段(ら) 起きる oko okinai okoranai(+) 強いる siho sihinai sihoranai(※) −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ * (*)は例外として検討する。 * (+)と(※)はたけ(tk)が他の母音を捜して追加したもの。 ※ (※)第一母音が「o」と「u」だけでは寂しいので追加してみた。 「しほらない」は「しをらない」で「折檻する」という意味があるらし い。そこから更に「しおれる(下2)」に派生したりする。 これをみると、4段派生語の「ら」「さ」の前の母音が、下2段の場合に は全て「a」になっており、上2段の場合にはほとんど「o」になっている ことがわかる。 下2段の語根(古い語形)はほぼ完璧に「a」終わりであると見てもよい のではないか?。 上2段の場合には3個の例外がある。 上の例では、 いずれも第一母音が 「u」のものである。 「過さない(すぐさない)」は現代語では「すごさない」であるから、語 根としては 「sugo」であったとみてもよいのではないか?。 古代語の 「すぐさない」は本来の語形ではなく、「すごさない」が前の母音の「u」 に引きずられて「すぐさない」と発音されたとみるべきではないか。 同様に、「尽くさない」も「つこさない」が前の母音に引きずられて発音 が変わった可能性が考えられる。 「朽たさない(くたさない)」は現代語ではあまり使わない用法である。 「砕く」「くたばる」「くたびれる」の「くた」と同根であるとすると「k uta」が語根ということになる。「くてる」というのは何故か言いにくい。 口蓋化で「くちる」になったとか・・。 −− 他に例外的な例を捜す。 「延びない」は「延ばさない」からみて語根は「noba」であり、「の べない」となる。「のべない」が言語的な意味の「述べない」に特化したの で、一般的な意味の「延べない」が母音交替で「延びない」になったのでは ないか?。 延びる nobo? nobinai nobasanai −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 延べない noba nobenai nobasanai −− 「染みない(しみない、 上1)」は4段からの変化らしい。 「染める」関係の語形は、「そめない(下2)」 「そまない (4段)」 「しめない(下2)」「しまない(4段)」と非常に不安定である。#01311、 #01329 で延べたように「そめ←染→セン」は中国語からの借用語である可 能性が高いのではないか?。 染みない simo? siminai −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 染まない sima simanai 染めない sima simenai 染まない soma somanai 染めない soma somenai somaranai 凍みない simo(霜) siminai 「simo(霜)」→「凍みない(上2)」→「染みない(上1)」のよう に、「凍みない」が《冷たさが侵入する》の意味を持つことから、《侵入す る》→《色が侵入する》という意味に拡大され、「染みない」と混用される ようになったのではないか?。 −− 「足りない(上1)」は「足らない(4段)」の変化らしい。「飽きない」 も同じく4段からの変化。 足りない taro? tarinai tarasanai 足らない tara taranai tarasanai 飽きる ako? akinai 飽きる aka akanai −− 「老いる(上2)」は「親」と同根とすると例外となるが、古語辞典には 「オヨシオ(老男)・オヨスゲなどのオヨと同根」とあるので、語根として は「oyo」である。 老いない oyo oyinai 老いない oya(親)? oyinai −− 「悔いない」は「悔やむ」からみると「kuya」の様にもみえるが、今 問題にしている「る」「す」の語尾ではない。 「悔やむ」= 「悔い」+ 「病む」なら、語根としての「kuya」は気にしなくてもよいことになる。 語根が「kuyo」だとすると、「くよくよする」と同根ということになる。 悔いない kuyo kuyinai 悔やむ kuya? kuyinai kuyamanai 熊谷 秀武 http://member.nifty.ne.jp/take_tk
01534/01536 GGB03124 たけ(tk) RE:《中1段活用》上下2段の語根 ( 9) 99/12/13 01:00 01533へのコメント 》 「老いる(上2)」は「親」と同根とすると例外となるが、古語辞典には 》「オヨシオ(老男)・オヨスゲなどのオヨと同根」とあるので、語根として 》は「oyo」である。 「オヨシオ(老男)」は「老よす(4段)」の連体形と思われるので、次 のものを追加できる。 【上2段+(さ)→4段】 意味 想定語根 上2段 4段(さ) 老いない oyo oyinai oyosanai −−−−−↑ −−−−−↑ −−−−−↑ 熊谷 秀武 http://member.nifty.ne.jp/take_tk
01535/01536 GGB03124 たけ(tk) RE:上下2段と《a→e、o→i》。木田章 ( 9) 99/12/13 01:00 01532へのコメント 都市牛利 さん、こんにちは、熊谷です。レスありがとうございました。 》 この例から見ると活用語尾は助詞、助動詞と複合語を造る場合の語尾母音変化で 》単なる発音癖で意味のないものもあるという気もします. まぁ〜、母音調和の話なんかも含めて、「単なる発音癖」という気がしな いでもないですが、それを言っちゃ〜おしめ〜よ、でありまして、あたり前 の(リンゴが木から落ちた)ことを厳密に記述すると、学問になるというも のでもありますんで・・。 》 逃げるnigeru>逃すnogasu、居るwiru>居るworu、切る>木「こり」 》 漢語にも i,o の転換が見られます.音韻、子音、母音、(on,in)、乙(ot,it)、 》 億、意、 英語では win won 等 しかし、なんでo←→iの交替になるんでしょうねぇ?。今日『音声学』 (ペルティル・マルンベリ、白水社、クセジュ266)を買ってきたのです が、p.22 に次のような図がありました。これをみると、「イ」と 「オ」と は一番離れているんです。 【フランス語の母音図−日本語の母音図】 * 縦−第一フォルマント(の周波数)、横−第二フォルマント 200 │ iイ y u │ ・・ ̄\・ ・ 300 │ |  ̄ ̄\ ウ │ \  ̄ ̄・ │ e| φ \ o 400 │ ・ \ ・ \ ・ │ エ \ 500 │ ・ \オ │ E \ {oe} O ・ 600 │ ・ \・ ・/ │ \ / ̄ 700 │ aア/ ̄ │ ・・ 800 └────────────────────── 3000 2000 1000 500 》 川の道さんとの論議とは関係ないのですが、動詞の活用についてトルコ語に 》 2段活用のようなものが見られました.(「トルコ語文法読本」勝田茂著 p.42) 》 日本語にそっくりのような気もします. んぐ〜。「gel→kur、di→ta、yor→wiru、meli→besi、sin→siro」とや りたくなってしまいますねぇ・・。 トルコ語は、11世紀にはアラル海東方の西突厥語であり、5世紀にはバ ルハシ湖東方の突厥語であったと思われるが、その前にどこで話されていた のか、分かりませんねぇ。どんどん西に行っているので、その調子で遡れば、 紀元前後には渤海湾で、紀元前5世紀には日本列島・・。何ちゃって。 熊谷 秀武 http://member.nifty.ne.jp/take_tk
01550/01553 GGB03124 たけ(tk) o←→i、a←→e ( 9) 99/12/18 18:42 01538へのコメント 川と道 さん、こんにちは、熊谷です。レスありがとうございました。 》>「凪ぎ(上二)」 nago(和)+u → nagi 》>「投げ(下二)」 naga(長)+u → nage 》ou→i、またau→eなどの変化は音韻的に無理だと思います。 たけ (tk)としても、 音韻的には難しいんじゃないかと思うんですよね。 (#01535)。しかし、o←→i、a←→eという交替が多いことも事実です。 そこで、ou→i、au→eという変化は、二重母音の音韻的に自然な変 化によるものではなく、『「o←→i、a←→e」が対立する音である』と いう観念が先にあって、母音交替によって変化したと考えればいいのではな いでしょうか?。 #01537:都市牛利さん 》P.S. オがイになる理由はイでなくて Y になるのではないんでしょうか. a+ウムラウト→e o+ウムラウト→y?、φ? というのは近いですね。【フランス語の母音図−日本語の母音図】でみると 次のように並べられそうなので、類似の関係にあると言ってもよさそうです ね。 ┌←←←┐ ↓ ↑ i−イ−y−ウ−o−オ ↑ ↓ └←←←←←←←┘ クセジュの『音声学』p.78 の説明を (読んでも良く分からないが)あげ ておきます。これと日本語の「o←→i、a←→e」交替との関係は、ゆる りと考えてみたいと思います。 へだたった2音のあいだに同化がおこるのは、 とくに母音の場合が多 い。・・母音の離隔同化を母音変異(変音)とよぶことがある。ときに はドイツ語を用いてウムラウトという。ドイツ語の名詞のあるもの(た とえば Sohn[zo:n]→S{"/o}hne['zφ:n∂]、Buch[bu:x]→ B {"/u}cher ['by:{c/,}∂r]など)は、語幹に軟口蓋母音をもち、複数形に硬口蓋母 音を持っている。この母音交替は、かつて複数形の語尾に硬口蓋的要素 [i]があった事実によって説明される。その[i]が離隔同化によって軟口 蓋母音を硬口蓋母音に変えたのである。英語においても man [m{ae}n] の複数形 men[men] や goose[gu:s] の複数形 geese[gi:s]、 foot[fut] の複数 feet[fi:t] にはゲルマン語の古いウムラウトの痕跡が残ってい る。 * ドイツ語のは単なる口蓋化のようにも見えるが、英語の方が興味深い。 man ←→ men:a←→e、goose←→geese:o←→iとなる。 熊谷 秀武 http://member.nifty.ne.jp/take_tk

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